センター長あいさつ

バイオメディカルインフォマティクス研究開発センター長 倉田博之

 35兆円を超える日本の国民医療費は、毎年一貫して上昇傾向にあり、医療費の伸びは、経済成長を上回っています。日本の医療は重大な経済的局面を迎えており、質の高い医療を提供しながら、医療を効率化する技術の開発が焦眉の急となっています。

 一方、次世代シークエンサーの登場によって、ヒトゲノムが驚くほど高速に解読できるようなりました。さらに生体分子の網羅的測定技術が急速に進歩し、生物学的・医学的データがますます増大しています。これらの膨大で複雑なデータを理解するために、バイオインフォマティクス、システムバイオロジーが誕生し、コンピュータシミュレーション技術を駆使して研究開発を行う時代を迎えています。世界の科学技術政策では、医療イノベーションを実現するために、基礎研究から応用研究の流れが加速しています。

 本学では、日本で最初に創設された情報工学部において、医療分野の研究開発を進めてきましたが、その活動を加速させ持続的に発展させる拠点として、2012年バイオメディカルインフォマティクス研究開発センターを創設しました。本センターでは、九州工業大学の強みである情報工学技術を、先端的医学研究や医療関連技術開発に応用します。大学医学部、病院、企業、行政との連携を推進し、アジアにおける教育研究交流を活発化し、バイオメディカルインフォマティクスの教育研究拠点となるべく邁進いたしますので、皆様方のご支援ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

バイオメディカルインフォマティクス研究開発センター長 倉田博之

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